なぜ目標達成できず失敗する?間違った目標の立て方5つ

目標を立ててもなかなか達成できず、挫折してしまうことってあると思います。

私たちは日常的な小さな目標から人生の目標まで、日々いろんな目標を立てたり達成したり、または挫折して成長し続けています。

目標を立てるときに、まず言葉にするでしょう。

例えば

  • 「太らないようにする」
  • 「受験に失敗しないようにする」
  • 「勉強中に寝ない」
  • 「あの人に嫌われないようにする」
  • 「仕事で失敗しないようにする」

など、日常生活から勉強、仕事、人間関係や金銭面のことまで
やりたいことや欲しいもの、なんでも目標になります。

私たちは、このような目標を立てた時の言葉をメッセージとして
意識的にでも無意識にでも
頭の中で繰り返し思い続けます。
ときには口に出して意欲を高めることもあると思います。

勉強した結果の試験でいい点が取れなかったら悔しくなり、それでも

「悪い点は取りたくない」

と思うことでしょう。

目標を「否定的」な言葉にすると失敗する

ここまで読んでいただけた方は気づいてるかもしれませんが、
実は、冒頭の目標の立て方はすべて間違っています
わざと間違えた目標設定をあげてみました。

例えば

「太らないようにする」

という言葉を私達人間が聞いた場合、まず「太る」という言葉がイメージされます。
「太る」というイメージの否定が「太らない」ですが、脳の潜在意識は単純で
「太らない」という言葉を聞いたときも「太る」を連想してしまう
のです。

目標を否定的な言葉で書く人がけっこういる。しかし、脳の網様体賦活系(RAS)は目に見えるものしかイメージできない。何がそこにある状況か思い描けない。否定的な目標が達成されにくいのは、そのためだ。

『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング』- アラン・ピーズ (著), バーバラ・ピーズ (著), 市中 芳江 (翻訳)

 

脳の潜在意識は「否定形」を理解してくれない

以前も「脳の潜在意識は否定形を理解しない理由の1つ」で書いていますが、

例えば

「部屋の中にピンクの象がいない」

といった場合、一瞬でもピンクの象をイメージしてしまいます。
「いない」という否定形を使ったところでイメージの中ではしっかりと
「ピンクの象」が存在してしまう
のです。

「太らないようにする」は「太る」

同じように「太らないようにする」という言葉は脳の潜在意識にとっては「太る」をイメージしてしまいます。
この目標を頭の中で毎日繰り返し思い続けていたらどうなるでしょうか?

毎日繰り返し置い続ける言葉は強力なので、
太ってしまう可能性は非常に高くなってしまいます。

ここまで聞いていただけたらお気づきと思います。
このように冒頭で紹介した目標はすべて間違っていて、



  • 「太らないようにする」は、「太る」イメージが出来上がってしまいます。
  • 「受験に失敗しないようにする」は、まず「受験に失敗する」イメージが先行してしまいます。
  • 「勉強中に寝ない」は、「勉強中に寝る」イメージになります。
  • 「あの人に嫌われたくない」は「あの人に嫌われる」が脳でイメージされます。
  • 「仕事で失敗しないようにしたい」は「仕事で失敗する」イメージが作られます。

 

どうでしょうか?
少し怖い話かもしれませんが、言葉の使い方を間違えるだけで逆の目標になってしまいます。
本人はそんなつもりなくても脳の潜在意識では違う認識になってしまい、これでは目標を達成するどころか逆走してるようなものです。

→ 2年間で28キロのダイエットに成功した方法3つ紹介

正しい目標設定の言葉の選び方

ではどうやって目標を言葉にしたらいいでしょうか?
単純なもので、重要なことの一つは「否定形を使わない」だけです。

「痩せて魅力的な体型になる」

という言葉を聞いた時、「痩せた自分」「魅力的な体型」な自分が連想されます。
もっとも「魅力的な体型」はイメージしづらいかもしれませんが、少なくとも今よりモテそうだったりキレイな自分のイメージではないでしょうか。

 

否定形の言葉を使うのではなく、素直に表現することが最も重要です。
冒頭の例を直すとしたら、

 

  • 「太らないようにする」 → 「痩せる」
  • 「受験に失敗したくない」 →  「受験に成功する」
  • 「勉強中に寝ない」 →  「勉強に集中する」
  • 「あの人に嫌われないようにする」 →  「あの人に好かれる」
  • 「仕事で失敗しないようにする」 → 「仕事で成功する」

 

最初の例では「太らないようにする」を「痩せる」に直します。
そうすると、「痩せる」とイメージしたときに、素直に痩せた姿が思い浮かべられます。

このように直すことで、素直に脳の潜在意識にイメージできるようになります。

「勉強に集中できる」と繰り返し思い続けたら、集中の邪魔にならないよう机の配置を変えたり、よそ見しないよう余計なものを置かなくなり、環境を変え、意識を変え、いつの間にか勉強に集中できるようになっていきます

→ なぜ1時間以上座りっぱなしで集中力が下がるか?集中力の上げ方

 

立てた目標の言葉を見直してみる

やりたいこと、したいこと、なりたいもの、目標にするときの言葉の使い方が間違えていないか
もう一度確認してみましょう。

→ 目標やTODOは手書きのほうが42%も達成率が上がる、なぜ?

参考:

自動的に夢がかなっていく『ブレイン・プログラミング』-アラン・ピーズ&バーバラ・ピーズ (著), 市中 芳江 (翻訳)