うつ病を受け入れる理由の1つ、人間の進化の結果だから

アメリカ、エモリー大学のA・ミラー博士とアリゾナ大学のC・レイソン博士は
人間は病原体から身を守るために、免疫システムが進化する過程でうつ病を発症するようになったと述べられています。

人間は身を守るためにうつ病になる

近代までは医療技術が未発達で、抗生物質もワクチンもない環境でした。
感染症にかかった人と接触すると簡単に死んでしまっていました。
家族や集団にとっても危険なもので死に直結していたのです。

うつ病になると社会への接触を避けるようになり、食欲が減り、外出しなくなり、結果的に人との接触も減ります。自ら外部に近づかないようにし、命を守る免疫システムの一部と推測できます。

ストレスから身を守るために自らうつ状態になる

私たち現代社会は便利な生活な反面、ストレスがあふれています。
仕事や人間関係、そしてSNS。直接的でも間接的でも人と接触するとストレスに結びつくことばかりです。遅くまでの残業や、早出出勤、生活リズムを整えることすら難しい環境もあります。
本人はストレスを感じていないと思っていても、無意識にストレスを溜め込んでしまっている人が多いのです。

そして現代は医療が発達し、ある程度の感染症から身を守ることはできても
ストレスによって命を奪われる可能性があります。ストレスから免疫力が下がり感染症や病気に直結してしまう可能性が非常に高いからです。

私たち人間は、自らの命を守るためにうつ状態を作り上げ、社会や人間関係から距離をおいているのかもしれません。

また、うつ病になると感染症にかかっていなくても炎症反応が起きやすいことも免疫システムに関連しているのではないか、と考えられています。



 

「自殺を引き起こすうつ病遺伝子」があるなら、どんどん減るはずなのに増えている

 
 
 
うつ病は現代では「病気」として治療の対象になっていますし、場合によっては自殺の原因ともなると言われているのですが、もしも「自殺を引き起こすうつ病の遺伝子」などというものがあるのだとしたら、そういう遺伝子を持ったヒトの子孫が生き残るチャンスはどんどん減って、そういう遺伝子も減ってくるはずなのに、むしろ増えているかもしれないという現実があるのだとしたら、「うつ病」の症状と言われるものは生存や子孫を増やすことに有利に働いていると考えられるというのが、ダーウィン医学的解釈です。

うつ病は免疫システムの副産物か? : 5号館を出て
 
このことから、うつ病を含むうつ状態は決して悪いものではなく、むしろ
生き延びるための進化の結果と捉えられます。

うつ病になった時も学校や会社が保証されるような社会になったらいいですね。

なんなら鬱で休んでる間もしっかり給与がでる「うつ休暇1年」とか保証されたら私たちはもっと生きやすくなると思います。

もしかしたらそんな国はすでにあるのかもですが、「うつ」は当たり前のことで、隠すようなことじゃないです。もし今うつの方がみてたら、今は休む期間です。ゆっくり休んでくださいね。