- 「集中力が続かない」
- 「すぐに集中力が切れる」
- 「勉強が続かない」
- 「仕事が覚えられず集中できない」
など、集中力や記憶力への悩みってあるんじゃないでしょうか?
私もいつも気が散ることが多く、「どうにかして集中力を持続させたい」と思っていました。
ところが、じつはそもそも人の脳は長時間集中できるような作りではないという特徴があります。
そのことに気づいてから「集中力を持続させる」のではなく「短時間でも集中しやすいやり方をする」ようになり、やり方を変えてから今までの2倍以上は集中できるようになってきました。
今回、集中力や記憶力、学習効率の上げ方や集中しやすい時間の使い方を紹介します。
目次
なんと、ぶっ続けで勉強するより長時間休憩したほうがよく覚えられる
オレゴン大学の研究で、集中力や記憶力をはかるためにテスト勉強の仕方を比較したところ以下の結果になったといいます。
- 4時間ぶっ続けで勉強してテストしたら正解率は55%だった
- 4時間の合間に30分の休憩を入れたら正解率は64%だった
- 4時間やってその間に好きなだけ4時間休んでいいようにしたら正解率85%だった
ぶっ続けで勉強したグループの正解率は55%だったのに対し、好きなだけ休憩時間を入れたグループの正解率はなんと85%まで上がったそうです。
これは、いったん覚えたことを一定時間たってから復習することで情報が記憶として定着するためよく思い出せるようになる、ということです。「レミニセンス効果」とも呼ばれて脳神経学では学習など記憶するには非常に有効な方法といいます。
徹夜で勉強しても得てるのは「満足感」だけ
テスト前や受験生などは徹夜で勉強してしまう人も多くいますが、もったいないことにそうすると記憶にあまり残らないんですね。
学習にはとにかく長時間やればいいと思われるかもしれませんが、むしろ逆とも言えます。徹夜でやると「いっぱい勉強して満足」するかもしれませんが、それはただ満足感を得てるだけとも言えます。
この効果を活かすために4時間や半日、もしくは丸1日あえて休んでから復習すると脳に定着しやすくなります。
じつは、脳は90分以上集中できない?
また、人間の脳は90分以上、連続で集中することはできないと言われます。
この90分連続して集中できないという話はよく聞くかもしれません。
これは単に「丸一日など長時間ぶっ続けで勉強や仕事をしようとしたところで無意味」ということを注意してる言葉ととれます。
じつは休憩を入れたほうが勉強効果がでる
東京大学神経科学の池谷裕二教授は、勉強時間と集中力を測定するために
- 60分連続して勉強するグループ (勉強時間60分)
- 15分勉強し休憩を3回行うグループ (勉強時間45分)
それぞれの集中力を脳波で測定したところ、「60分連続して勉強するグループ」はみるみる集中力が下がっていったのに対し、「15分勉強し休憩を3回行うグループ」は高い学習効果を発揮したとのことです。
また、このことから15分に区切った集中の方法が最も効果的で、逆に言うと脳は15分を境に集中力が低下することがわかります。
「15-45-90の法則」とは?
また、人の集中力の限界は45分とも言われます。そして、持続的に集中できるのは15分とも言われます。
実際にテレビの番組は45分とCMの時間を足して1時間程度ですね。
これらは「15-45-90の法則」とも呼ばれます。15分刻みである程度集中したら休憩を入れる、というサイクルが最も集中力が発揮しやすいとも言われています。
これは、上で紹介した15分に区切った研究結果と同じ単位になります。どんなに長くても90分以内で、15分に区切った集中の仕方が効果的ということがわかります。
今まで無理やり長時間集中しようとしてた
そもそも私はその事実を知らないうちは長時間の集中を求めていました。
3時間以上デスクに向かっていても実際はそのうち数十分しか集中できていません。パソコンをしてると関係ないネットニュースやメールチェック、SNSをやってしまうのです。
それでも「やった気になってる状態」になって自己満足してしまっていたのですが、この事実を知ってから集中するためにやり方を変えました。
30分ほど集中したらあまり疲れてなくてもあえて休憩をいれると、だんだん短時間でもそれなりに集中できるようになってきたのは自分でも意外と思います。
休憩時に瞑想するのも集中力アップにおすすめ
また、今は休憩ついでに3~5分程度の瞑想も取り入れてます。
といっても単に集中の仕方が変わっただけなんですが、
- 30分集中する
- 3分ほど瞑想する
- 30分集中する
- 3分ほど瞑想する
- …
といった具合で疲れたら瞑想してリフレッシュしています。
長くても30分くらい経ったら休憩してしまいます。瞑想しないときでも伸びをしたり注意を別にいったん向けると、集中のために思考の視野が狭くなっているのが戻せます。
ここでの瞑想は、椅子の上に座ったまま目をつむって「呼吸に集中する」というマインドフルネス瞑想です。
また、瞑想ではなく仮眠をとったり散歩に行くこともあります。
まとめ
「集中できないなんて根性が足りない」
なんて精神論を言う人は今どきいないかもしれませんが、集中するためには脳の作りに合ったやり方が効果的です。
例えば「こんなこと、徹夜でできなければ情けない」などと言ってもほとんどの場合逆に効率が落ちてしまうし、できないことをやろうとしても無理があります。
集中したいときだけでなく休憩したいときも科学的、医学的に研究されている方法を実践し、自分に合った方法を探っていくとうまくいきやすいです。