なんと瞑想で25%も疲労が回復することが判明!なぜ鬱病に効く?

瞑想によって「燃え尽き症候群」が改善するという研究結果があります。

燃え尽き症候群は、それまで仕事など一つのことに没頭して集中していたのが、精神的にも肉体的にも疲労してしまって燃え尽きたように意欲がなくなり何もできなくなるものです。

燃え尽き症候群(もえつきしょうこうぐん、英: Burnout)は、一定の生き方や関心に対して献身的に努力した人が期待した結果が得られなかった結果感じる徒労感または欲求不満。慢性的で絶え間ないストレスが持続すると、意欲を無くし、社会的に機能しなくなってしまう症状。一種の心因性(反応性)うつ病とも説明される。
― 燃え尽き症候群 – Wikipedia

また、「燃え尽き」から連想すると単にやる気が無くなるくらいに思われるかもしれませんが、無気力やイライラ状態がもたらす人間関係の悪化からその後の人生に大きく影響してしまう怖い症状でもあります。

朝起きられない、会社または職場に行きたくない、アルコールの量が増える、イライラが募るなどから始まり、突然の辞職、無関心、過度の消費などにはけ口を見出したり、最後は仕事からの逃避、家庭生活の崩壊、対人関係の忌避、最悪の場合、自殺や犯罪や過労死や突然死などに終わるという。
― 燃え尽き症候群 – Wikipedia

瞑想によって燃え尽き症候群の症状を軽減し、かなりの効き目を発揮するという可能性がわかりつつあります。

瞑想で燃え尽き症候群の疲労度が25%も改善した

ニューヨークのロチェスター大学の臨床医学教授マイケル・クラスナーは、燃え尽き症候群のサインがある医師70人に対しマインドフルネスのプログラムを実施したところ、その感情的疲労の症状25%が改善したと発表しています。

また、彼らがマインドフルネスをどれくらい慣れてきたか、その習熟度を測ると20%の上昇がありました。つまりマインドフルネスに慣れてくると、それにつれて感情的疲労が改善することがわかります。

これは、彼らの感情的疲労とマインドフルネスの習熟度に統計的にも有意な相関性がみられたために、マインドフルネスが疲労感を軽減した可能性が高いと捉えることができます。



マインドフルネスは瞑想オタクの娯楽や趣味ではない

瞑想が脳にもたらす効果については今までも書いてきましたが、マインドフルネスと聞いて、

「自分には縁がないな」
「あれって意識高い人がやるやつでしょ」
「意味あるの?」

と思っていたら非常にもったいないことです。

今回の話では2009年の時点ですでに研究されていましたのも驚きです。

今や瞑想は宗教的な行いや礼儀でもないし、意識高いくかっこつけて心地いい気になっただけのものでもありません。スピリチュアルで怪しいだけの行為でもなく、忙しい現代人こそ必要な科学的休息法とも言えます。

今、盛んに脳科学や医療の分野で研究されている瞑想ですが、今までの私たち人類の歴史でここまで科学的に研究されたことはありません。

なんとなくですが、ネットが普及してメールやSNSの通知が止まないように、休む暇がない現代こそ自然と瞑想という行為が必要になってきた結果とも思えたりします。

参考:

Association of an Educational Program in Mindful Communication With Burnout, Empathy, and Attitudes Among Primary Care Physicians. | Professional Well-being | JAMA | JAMA Network