ストレスを感じてたり嫌なことがあったら笑顔なんてなかなかできないですよね。

接客の仕事や人前に出ることを普段からしてるなら笑顔も作りやすいかもしれませんが、それでも落ち込んでも普段からニコニコ笑顔って難しいこともあります。

私もちょっとしたことで落ち込んだり不安になることが多いんですが、そんなときに笑顔になんてなかなかなれません。それどころか「今自分はげっそりした顔してるんだろうな」って自分でもはっきりわかるし、周りからもよく言われるくらい顔に出やすいです…(笑)。

ところが、フェイクスマイル（作り笑顔）をするだけでもストレスが軽減され、楽しくなれるという研究結果があるので紹介します。

フリッツ・ストラック博士らの実験

ドイツ・マンハイム大学の心理学者フリッツ・ストラック博士らは、人の表情がどれくらい感情に影響を与えるかを調べるために、ある表情を作ってもらってからマンガを読ませてどれくらい面白さの感じ方が変わるか実験をしました。

参加者を3つのグループに分けペンをわたして、

という設定条件をしてもらってからマンガを読ませました。

ここで重要なのは、参加者に「笑顔になってください」とは言わず、実験の目的がバレないようにペンを使ったということです。

(1)はどちらかというとしかめっ面になるペンの咥え方、
(2)はペンを咥えないので表情は変わらず、
(3)は口角が上がり笑顔になるペンの咥え方です。

口角が上がり笑顔を作ると楽しく感じる

すると、(3)のにこやかな表情をしてもらったグループが最もマンガが面白く感じたとという結果になりました。

また、その参加者たちのストレスの度合いを調べるために、星をなぞらせたり、冷たい氷水に１分間手を入れてもらったりしたところ、どれも事前に口角が上がり笑顔を作ってもらったグループが最も心拍数や感じているストレスが低くなったとのことです。

つまり、フェイクスマイル（作り笑顔）をするだけでストレスが減り、物事が楽しく感じられるということがわかります。言い方を変えると、いつも無表情にしてるより笑顔になるとお得な人生が送れるとも言えます。

また、普段から笑顔になる習慣がある人はイキイキとしてポジティブな雰囲気になるとも言います。いつも笑顔の人って明るく感じるしとっつきやすいと思います。周りにもそういう人っているんじゃないでしょうか？

メディアによく出るような芸能人を見るといつもキラキラして笑顔と感じます。

「いつも笑顔で楽しそうだな。あんな性格だと羨ましいな」

と思うかもしれませんが、真夏の炎天下に暑い服を着たり、真冬の寒い中に撮影で何度も撮り直したり、ドラマや演出で楽しくもないのに笑わないといけなかったり、逆に悲しくないのに涙を流さないといけなかったり、想像を超える過酷な仕事といいます。

生まれ持った性格の要素もありますが、彼らの多くは笑顔になる習慣があり日々の練習の賜物とも言えます。

対して笑顔になる習慣がない人は、普段からネガティブな印象になり人を寄せ付けない雰囲気が出やすくなります。これは人生損してしまいますね。

以前に、「脳はやり始めないと集中できないようになってる」と紹介しました。これは「まずやり始める」ことで脳の側坐核が刺激され「集中できる」ようになります。

私もそうでしたが、この順序ではなく、頭で「どうやったら集中できるだろう」と考えるだけではいつまでたっても集中できません。やり始めないから集中したくてもできない状態に陥ってしまうのです。

これは笑顔になることも同じ法則が言えます。

「楽しい」と感じてから「笑顔」になると思われますが、このフリッツ・ストラック博士らの実験でもわかるようにまず「笑顔」になるから「楽しい」と感じられるのです。

これを知ると人間関係が少しでもうまくいくためにも笑顔を作っていきたいですね。

私もつい無表情になってしまうことが多いんですが、なるべく普段から口角をあげようと思いました。

また、どうにも落ち込みやすいのでそんな時に久しぶりに会う人がいたり人前に出るときがあると、

「あの人と会うんだから笑顔にならないと、明るい気持ちにならないと」
「人前にでるから楽しい気分にならないと」

なんて思ってしまいプレッシャーを感じて悪循環になることがありましたが、そうではなく、まず笑顔になっておくと脳は楽しいと思ってくれるんですね。

例え作り笑顔でもストレス軽減になるし、気分も楽しくなるのでぜひ、おためしください。