「マルチタスクで仕事をしてる」
「この仕事しながらこれもしてる」
と聞いて、「すごいなぁ」と思うでしょうか?
マルチタスクという響きはカッコよく聞こえるかもしれませんし、世間では有能と思われるかもしれませんが、実はマルチタスクに処理すると脳の集中力を下げてしまいます。
目次
なぜマルチタスクが脳の集中力を下げるか?
以前、【これが、みんな知らずにやってる脳疲労の原因「自動操縦モード」】でも紹介しましたが、私たち現代人は自動操縦が当たり前になっています。
「ながら作業」と言われるように、目の前のことに集中するところが、他のことを考えながらやっているんじゃないでしょうか?
パソコンやスマホでは年々性能も上がりマルチタスクが当たり前です。一つのアプリを起動しながらバックグラウンドで別のアプリも起動できます。コンピュータは並列で処理ができますが、人間の脳はマルチタスクに動くよう作られていないのでそうもいきません。
マルチタスクで複数の作業をやったとしても、やった気になってるだけで実際は一つのことにすら集中できていないことがほとんどです。
マルチタスクは精神状態を悪化させる
また、マルチタスクによって脳を浪費し、精神状態を悪化させてしまい認知機能の低下をまねくとも研究されています。
マルチタスクは精神を疲弊させる脳の浪費に等しく、放置すると早期の認知機能低下につながりかねない。また、マルチタスクが長年の習慣になっている人は、脳の記憶を司る部分にダメージを与える可能性があるストレスホルモンのコルチゾールの値が高くなることがわかっている。
― マルチタスクをすると脳を損傷、早期の認知機能低下につながる可能性。シングルタスクで脳に若さと活力を。 : カラパイア
マルチタスクは学習能力にも支障をきたす
また、マルチタスクに作業してしまうと、学習能力にも支障をきたしてしまうこと最近の研究で判明しています。
カリフォルニア大学の心理学教授であるRussell Poldrack氏の調査では、マルチタスク中の脳は、新しいスキルの学習に関与する脳の部位「線条体」に得た情報を保存しますが、脳は通常「海馬」と呼ばれるストレージスペースに情報を保存。「現代人の脳は学習時に今までとは別の部位を使用することになりますが、脳はそのような仕組みになっていません」とPoldrack氏は警告しています。
マルチタスクをやめて一つのことに集中できるようになるには?
世界中のトップアスリートやビジネスパーソンがマインドフルネス瞑想に注目して取り入れているのは、集中力を高め、膨大な仕事を効率よくこなすためでもあります。
私もながら作業してしまうのですが、現代人はスマホ片手に作業しがちです。その生活習慣からどうしてもマルチタスクになりがちなのですが、一つの物事に集中して効率を上げる方法としてマインドフルネスが有効です。
こちらも参考ください: 【じつは、1時間以上座りっぱなしだと集中力が下がる】
マインドフルネスが集中力を高める理由
マインドフルネスによって、脳の前頭葉や頭頂葉の機能を高め、注意力や集中力を上げることがわかりつつあります。
ある人事課スタッフたちを対象にした研究がある。スケジュール管理など複数の仕事を20分でこなすように言われたスタッフのうち、マインドフルネスを週2時間、5週にわたり行ったグループは、ただのリラックス法をやったグループよりも高い集中力を示したんじゃ。1つひとつの仕事に対する集中度が高まった結果、複数の仕事を短時間でこなせるようになった
普段、メールを見ながら食事をしたり、テレビを見ながら別ことをしたりと、当たり前にマルチタスクしてしまっていますが、これらは脳にダメージを負うだけでなく集中力も失われてしまいます。
マインドフルネスを習慣にすると脳機能を高め一つのことに集中し注意力を高めていくことができます。急に「ながら作業」をやめるというわけじゃなく、マインドフルネスや瞑想を習慣にすると少しずつ自然と一つのことに集中できるようになります。このブログでもマインドフルネス瞑想のやり方を多く紹介してるので参考にしてみてください。
【これが最新脳科学おすすめの瞑想法、マインドフルネス呼吸法のやり方】