15年もうつ病!これが、抗うつ剤の断薬に成功し完治した方法

もう15年以上も前のことなのですが、そのころ初めて心療内科にかかり、うつ病と診断されて抗うつ剤や精神安定剤を処方され毎日飲むようになりました
 
私は打たれ弱く、すぐ落ち込んでしまうため、うつになりやすい自分はもう仕方ないものだと思って生きていましたが、約3年前からいつもの習慣を意識して生活していたら、だんだん打たれ弱いのも治りネガティブで悲観的な性格がよくなってきて、慢性的なうつ状態とほぼ無縁になりました。
 
また、その間に長期間飲んでいた抗うつ剤もやめるのに成功しています。
 
どんな経緯で回復に至ったか、私の体験談を書いてたところで興味ないと思いますが…、同じような状況で悩んでたら少しでも励みになればと思い書いていきます。

うつ病になった原因は何か?

どうしてうつ病にになったかというと、将来や生活への不安と職場で怒られたストレスでした。そしてストレスを消化できずにいたことが大きな原因だろうなと今では思います。
 
将来の不安は今でもありますし、怒られるのはイヤなものです。ただ、上司など上の立場目線から怒鳴られるのは怖いものですね。今の時代大きな声で怒鳴るなんてことは少ないかもしれませんが、そういう人もやっぱり多くいます。

すぐ「死にたい」と思うようになっていた

これは単に私の身の上話になりますが、その頃、仕事先で不意に怒られ、怒鳴られたことがありました。自分では一生懸命やってただけで何が悪かったのかわからなかったので、その瞬間は何が起きたのかわからずキョトンとしてました。

鬱になってそのまま引きこもり

ただ、私は後からじんわりダメージが来るタイプなのもあって、家に帰りながら涙がでてきてしまって「死にたい」って思うようになり、そのまま仕事に行きたくなくなって、辞めて引きこもりになり、外にも出なくなりました
 
昔から「死にたい」って思うことはありましたが、この頃から精神状態はそうとう悪化していました。
 
引きこもりからの回復はこちらもご覧ください: 【外が怖い】引きこもりニート7年した後外出できた経験談

死のうとしてしまう

当時ろくな情報も知らないまま「風邪薬をたくさん飲むと死ねる」などと都市伝説なことを信じて、信じてというより誰かに気づいてもらいたかったんですね。自分が苦しい状態だと
 
辛くて死んじゃいたくて、でも死ぬ勇気もなくて、そのときの私は精神的なことで病院に行く方法もわかりませんでした。相談口を知らなかったのです。
 
でも誰かに気付いてもらいたくて、家にあった適当な薬をたくさん飲んで、別に死ぬでもなく気持ち悪い状態になって内科に行ったら「仕事で怒られて、辛くて死んじゃいたくて…」って話したら親身に聞いてくれました。
 
※どんな薬でも大量に飲むのは危険です。後遺症が残る可能性もありますので、おやめください 

心療内科に通院し薬を飲むようになった

そのまま少し大きな病院を紹介され、精神科(今は心療内科)に通い始め、抗うつ剤や気分安定薬などの向精神薬を飲むようになりました
 
毎日せっせと処方された薬を飲んでいましたが、 はっきり言ってそんな薬を飲んでいても心の底の気分は変わってなかったなと、よく思います。一時的にごまかすことはできても何年も長期的にみたらかえって薬の依存もでてしまうんですね。
 
薬の依存だった経験はこちらでも書いています、参考ください: 【薬を「飲まないと不安」な状態から断薬成功までの体験と方法1つ

「死ぬ目標」を設定してなんとか生きてた

 
 

この頃のメンタルはそうとうヤバくて、毎日思うことは「死にたい」でした。

 
そんなことを思いながら嫌でも仕事に行ったり、また辛くなって辞めて仕事を探したり、家でぐったり横になってる程度の気力しかないのにどうやって仕事を探し面接に行き、食料を買ったり行動に結びつけたかというと「今年の終わりに死のう」って死ぬ設定を決めていました。
 
心底死のうと思えたら今年いっぱいくらいはがんばれたんです。
 
それで、度胸がないので(なくてよかったです)その年の終わりになると「来年こそ死のう」って、今思い返して書くとひどいものですね。
 
負の力で前に進もうとしてましたが、この考え方が軸の状態ではやっぱりいい方向にいきませんでした。
 
急に「怒られ、怒鳴られる」のはやっぱり辛いものです。誰でも怒られたら嫌ですよね。

ダメな環境はさっさと捨てて次にいくのが賢い選択

一つの職場があったとしても、どうしてもそこに居たい理由がなければ、すぐ怒られて苦しくなる環境なんてさっさと捨てて次いってみるのがいいですね。
 
「イライラして怒る状態」はろくな心理状態ではなく、上司がイライラして怒ってくる環境は自分の将来にとっても悪影響でしかありません。
 
「ここにいたくない」と思ったらさっさと見限って自分を大事にするほうが自分にも相手のためにも良いと思います。

本来「仕事」は自分を健康にしてくれるもの

 仕事というのは究極的には自分を健康にしてくれるものです。お金を得て帰る家を手に入れ美味しいものを食べ、安心して暮らせるための行動でもあります。
 
「仕事=つらいもの」ではなく「楽しい」ものです。私は仕事は辛いものと思い込んでいる部分があり、それが当時の私の未熟で落ち込む要因でもありました。
 
あまりにもストレスにさらされてしまうと、そんなこと考える余裕もなく「なんで生きてるんだろう」とまで思ってしまうものです。
 
仕事も含め選ぶのは自分です。自分の将来にとって可能性が広がることを選ぶほうがいいですね。

うつになる具体的な原因とは?

 当時の生活習慣を意識して振り返ると、
 
  • 昼夜逆転
  • 不規則な生活
  • 運動をしない
  • 日光を浴びない
  • ストレスを溜め込んでいる
こうやって見るとうつ病へと向かってるだけの生活でした。精神的に悪くなることを上げていくとほぼ全てに当てはまります。
 
当時の私は自分からうつ病になるような生活だったなあと今振り返ると思います。
 
知識もあまりなく、ただ生活するのに精一杯だったってのは言い訳かもしれませんが、無茶苦茶な生活をしてたら精神状態も無茶苦茶になってしまいます。
 
不規則な生活をしてきて自分の精神状態がどんどん悪くなってる状態なのに、なかなか変わろうとしないのが人の特徴です。
 
「今までこうしてきたらこれからもこれでいい」
 
と思ってしまうならあまりに自己破壊的ですね。10年経ってやっと気付いた私でした。 
 


いつもの習慣を変えたらうつ病が治った

『はじめは人が習慣をつくり、それから習慣が人をつくる。』
― ジョン・ドライデン
という習慣に関する有名な言葉がありますが、普段の何気ない習慣がどれくらい人格に左右するか考えるようになりました。

散歩するようになった

 中学生の頃の部活からずっと運動なんてしない生活だったんですが、大人になってからやっと…、毎日散歩するようになりました。
 
散歩をすると痩せやすい体型になって身体にもいいし、なにより歩いてると不安が減って精神的に安定する
 
ということは常々言われてますし、これはいい加減やってみないとわかんないなって重い腰をようやくあげて近所を散歩しだしました。
 
 
当時飲んでいた薬の副作用がでてしまったのもあり、副作用と離脱症状を治すためにウォーキングでリハビリをしだしたのも理由の一つです。

だんだん歩くのが楽しみになった

 
3週間ほど、毎日朝9時頃に近所一周歩くようになりました。
こう聞くとすごい努力家と思われるかもしれませんが、たったの5~10分程度の散歩です。
 
ウォーキングが習慣になると歩くのが一日の始まりになります。歩きながら景色を眺めたり季節の樹木を見るのが楽しみで、歩くのが好きになってきました
 

ウォーキングして帰ってくると気持ちがスッキリする

 
イライラしてる時、なにか悩んでいる時に散歩して帰ってくると、面白いくらいに悩んでたことがどうでもよくなって気持ちがスッキリします。
 
今は歩くだけだと物足りなくて軽くジョギングすることもあります。
 

規則正しい生活してからメンタルが強くなった

午前中に散歩するので毎日、朝の日光を浴びます。午前中の日光は質が良く、うつ病や不安症、認知症の予防になると言われます。
 
 
毎日太陽の光を浴びて歩いていたらいつの間にか昼夜逆転が治り、朝起きて夜寝る生活になりました
 
体内時計は日光でリセットされるのは本当で、夜遅くなっても次の日の散歩でだいたいもとの生活に戻ります。
 
当時は夜遅く寝るどころか深夜4時~朝6時頃、明るくなってから寝て、夕方起きる。
そんな生活から一変して外が明るいうちに活動する生活になりました。

ストレスに気付けるようになった

ストレスを溜め込むと下っ腹が出てきてだんだんメタボになるし、嫌な病気になりやすくなるしろくなことがないのですが、ストレスの状況下が日常になってくると自分では気づきにくいこともあります。
 
本人は「別にいつも通りで普通だよ」って思っていても実はひどい状況かもしれません。
 
コルチゾールなどのストレスホルモンが慢性的に分泌されるとうつ病だけではなく胃潰瘍やがんのリスクなど多くの病気へとつながってしまいます。
 
かといって生活してたら何かしらのストレスがあります。どうやったらストレスを減少させられるか調べると、ストレス解消方法はたくさんあるけど、一番効果があるのが「運動」とのこと。
 

ストレスを減らすのにも散歩

 運動するとストレスホルモンの分泌をストップさせるという効果があるので、まずやってみたのが散歩でした。
 
3日とか数日歩いたくらいじゃ「歩いても何も変わらないじゃん」って思うこともありましたが、数ヶ月、1年、2年と毎日散歩してると
 
「散歩ってすごい」
「歩いて帰ってくるとこんなに気持ちが安定するんだ」



と思うことばかりです。歩くのがどれだけ効果があるかよくわかってきます。

 
嫌なことがあったらまず散歩。悩んだら散歩。イライラしたら散歩。
と、もう散歩なしじゃ生きられない身体になってしまいましたが、本当におすすめです。道具もいらないしお金もかかりません。
 

抗うつ剤を飲まなくなった

私は当時、「アモキサン」という抗うつ剤を飲んでいましたが、少しずつ減らして、断薬に成功しました。今はまったく飲んでいません。

こちらもご覧ください: 【10年飲み続けたアモキサンの断薬に成功し離脱症状も完治した話とその方法

うつ病を経験して成長できたわけ

 
 
うつ病で過ごした時期は長く、無駄な生活をした期間もたくさんあります。
でも全部無駄だったかと言うと、そうでもないこともあります。

失敗したからこそ次にいけた

どういう生活をしてると体調を崩すか、うつ病になるとどうなるか、どんな人間関係を選ぶと後悔するか、多くの失敗を経験したからこそ今の自分があります
 
そんな経験しないならそれが一番ですが、自分にとっては意味のあることです。
 
うつ病で死んだように引きこもって寝てるだけだったときのことも、死のうとしたことも、周りを悲しませてしまったことも、何年もろくなことしてこなかったって言ったらそうですが、それがなかったら反省もない薄っぺらい人間がいただけです。今の私はいないので、これはこれでよかったと思っています。
 
なんせ、うつ病に対する防御力は相当あがっています(笑)

うつ病になって学べたことが多い 

「習慣」というのはほとんど無意識にすることです。それを意識して作っていくとメンタルも安定することができる、これを知ったのもうつ病経験があるおかげとも言えます。
 
当時の辛い出来事をイメージしたとき、そこに今の自分が降り立って「がんばったね、大丈夫」と優しく声かけるというトラウマ克服法がありますが、そういうイメージもいいと思います。うつ状態は自分を攻めすぎてしまうものですので、少しでも自分に優しくするのも回復のきっかけになります
 
 
もし、あなたや家族の方がうつ病で苦しんでいたら、今の状態が無駄なんてことはないし必要以上に悲観することはありません。
 
もちろん元気なく過ごすのは周りから見ても悲しいですが、いっそ「今は休む時期」と思ってみるのもいいと思います。
 
 
「うつ病が治った」って状態は分かりにくいですが、
 
うつで苦しい状態を経験して回復した人は、ハッキリ言ってその後の人生で大抵のことは乗り越えられます。 
 
鬱状態ってどれだけ苦しいか、私もですが、うつ病や薬の副作用や離脱症状も含めてほとんどのことは「あの時に比べたらたいしたことないな」って思えます。
 
うつ病から回復していくのって本当に少しずつで地味で時間もかかりますが、ちょっとした考え方の変化でいい方向にいきます
 
今うつで辛くても、今まで辛かったとしても、これからいい未来になることを願っています。